青年部北昴輝学舎は12日に第4回総会を開催し、2011年度の活動、決算報告及び、2012年度の活動方針案、予算案を採択し、代表には佐藤博一氏(サプテック代表取締役)が再任しました。総会後、「まちの鋳物屋さんの挑戦!~世界へ売り込む高品質スピーカー~」と題して、旭川支部幹事で臼井鋳鉄工業社長の臼井憲之氏が記念講演に立ちました。その後は懇親会が行われ、青年部の発展を祈念し結束を固めました。
大正14年創業の臼井鋳鉄工業は、マンホール鉄蓋製造が社業の柱でしたが、公共工事削減で売上が激減。経営再建に懸ける新事業として、4代目である現社長の臼井氏が世界初の鋳物製スピーカーを発案しました。その高音質に魅了され、海外からの視察客が来るなど、注目を集めています。2012年2月には、ものづくり日本大賞優秀賞、北海道チャレンジ企業表彰を受賞しました。
これまでの道程を振り返った臼井氏は「様々な人との出会いが気づきを与えてくれた。協力してくれる仲間がいたことで、チャレンジする勇気をもらった」と述べました。また、新規参入したオーディオ業界の現状に触れ「高品質スピーカーはほぼ海外製。国内製のオーディオが大量生産、価格競争に向かい、日本のものづくりの技術は影を潜める結果となった。自社は提案型のものづくりを通して日本の伝統技術を世界に伝えたい」と、ものづくりに対する意欲も語りました。最後は、「情熱を持って仲間とともに歩むことが大切だ。中小企業も外に目を向け、果敢にチャレンジしてほしい」と参加者にエールを送り、報告を締めくくりました。
報告後の懇親会では、今年度の抱負を発表し合うスピーチなどが行われ、交流を深めました。